付録H ショートカットのカスタマイズ

1. ショートカットのカスタマイズ
2. プロジェクトメニュー
3. 編集メニュー
4. 移動メニュー
5. 表示メニュー
6. ツールメニュー
7. 設定メニュー
8. ヘルプメニュー

1. ショートカットのカスタマイズ

メインメニューに表示されるほとんどの項目には、新しいショートカットを割り当てることができます。OmegaT の個人設定フォルダー(詳しくは個人設定ファイルを参照のこと)にショートカット定義ファイルを配置することによって、既存のショートカットを変更したり、新しいショートカットを追加することができるようになります。

ショートカット定義ファイルには必ず MainMenuShortcuts.properties という名前を付け、ショートカット定義を少なくとも一行は記述しておく必要があります。空行も含めることができます。また「//」で始まる行はコメント行として扱われます。「//」から行末までは、すべて無視されます。

MainMenuShortcuts.properties ファイルを修正した場合は、新しいショートカット設定を反映させるために、忘れず OmegaT を再起動してください。

ショートカット定義構文は、次の通りです:<メニュー項目コード>=<ショートカット><メニュー項目コード> の値は、後述する表を参照してください。<ショートカット> には割り当てたいキーの組み合わせを指定します[2]

<ショートカット> は次の形式に従います:0個以上の <修飾子>、続いて0個または1個の <イベント>、続いて1個の <キー>。ただし:

  • <修飾子> は次の値を取ります:shiftcontrolctrlmeta[3]altaltGraph

  • <イベント> は次の値を取ります:typedpressedreleased

  • そして <キー> には、キーボード上で利用可能な任意のキーを指定できます[4]

例として、OmegaT のデフォルトのショートカット[5]は次のようになっています:

  • projectOpenMenuItem=ctrl O

  • editCreateGlossaryEntryMenuItem=ctrl shift G

最初のショートカットは(プロジェクトを)[開く...]用で、その次は[用語の追加]用です。

プロジェクトを開くために Shift+Ctrl+O を使いたいと思ったら、MainMenuShortcuts.properties ファイルを次のように修正してください:

projectOpenMenuItem=shift ctrl O

Mac 向けに[ツール][翻訳状況]Shift+Command+S のショートカットで開けるようにしたければ、MainMenuShortcuts.properties ファイルに次の行を追加してください:

toolsShowStatisticsStandardMenuItem=shift meta S

ファイルを保存したら、OmegaT を再起動してください。新しいショートカットが、修正したメニュー項目の隣に表示されるはずです。システム用のショートカットと衝突しない限り、新しいショートカットは OmegaT で機能するでしょう。

2. プロジェクトメニュー

表H.1 プロジェクトメニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
新規作成... Shift+Ctrl+N projectNewMenuItem
開く... Ctrl+O projectOpenMenuItem
チームプロジェクトをダウンロード   projectTeamNewMenuItem
原文ファイルを追加...   projectImportMenuItem
MediaWiki から原文ファイルを追加...   projectWikiImportMenuItem
再読み込み F5 projectReloadMenuItem
閉じる Ctrl+Shift+W projectCloseMenuItem
保存 Ctrl+S projectSaveMenuItem
訳文ファイルを生成 Ctrl+D projectCompileMenuItem
現在の訳文ファイルのみ生成 Shift+Ctrl+D projectSingleCompileMenuItem
プロジェクト設定... Ctrl+E projectEditMenuItem
翻訳対象ファイル一覧...   viewFileListMenuItem
終了 Ctrl+Q projectExitMenuItem

3. 編集メニュー

表H.2 編集メニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
取り消す Ctrl+Z editUndoMenuItem
やり直す Ctrl+Z editRedoMenuItem
参考訳文に置換 Ctrl+R editOverwriteTranslationMenuItem
参考訳文を挿入 Ctrl+I editInsertTranslationMenuItem
機械翻訳に置換 Ctrl+M editOverwriteMachineTranslationMenuItem
原文に置換 Shift+Ctrl+R editOverwriteSourceMenuItem
原文を挿入 Shift+Ctrl+I editInsertSourceMenuItem
原文のタグを挿入 Shift+Ctrl+T editTagPainterMenuItem
次の未使用のタグを挿入 Ctrl+T editTagNextMissedMenuItem
選択領域を出力 Shift+Ctrl+C editExportSelectionMenuItem
用語の追加 Shift+Ctrl+G editCreateGlossaryEntryMenuItem
プロジェクトを検索... Ctrl+F editFindInProjectMenuItem
検索と置換... Ctrl+K editReplaceInProjectMenuItem
前の参考訳文を選択 Ctrl+↑ editSelectFuzzyPrevMenuItem
次の参考訳文を選択 Ctrl+↓ editSelectFuzzyNextMenuItem
参考訳文 1 を選択 Ctrl+1 editSelectFuzzy1MenuItem
参考訳文 2 を選択 Ctrl+2 editSelectFuzzy2MenuItem
参考訳文 3 を選択 Ctrl+3 editSelectFuzzy3MenuItem
参考訳文 4 を選択 Ctrl+4 editSelectFuzzy4MenuItem
参考訳文 5 を選択 Ctrl+5 editSelectFuzzy5MenuItem
大/小文字設定→すべて小文字に   lowerCaseMenuItem
大/小文字設定→すべて大文字に   upperCaseMenuItem
大/小文字設定→単語の先頭を大文字に   titleCaseMenuItem
上記を順に切り替え... Shift+F3 cycleSwitchCaseMenuItem
基本訳文として使用   editMultipleDefault
例外訳文を登録   editMultipleAlternate
原文と同一訳文を登録   editRegisterIdenticalMenuItem

4. 移動メニュー

表H.3 移動メニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
次の未翻訳分節 Ctrl+U gotoNextUntranslatedMenuItem
次の翻訳済み分節 Shift+Ctrl+U gotoNextTranslatedMenuItem
次の分節 Ctrl+N または Enter または Tab gotoNextSegmentMenuItem
前の分節 Ctrl+P または Ctrl+Enter または Ctrl+Tab gotoPreviousSegmentMenuItem
分節番号を指定... Ctrl+J gotoSegmentMenuItem
次のメモ   gotoNextNoteMenuItem
前のメモ   gotoPreviousNoteMenuItem
分節の選択履歴を進む Ctrl+Shift+N gotoHistoryForwardMenuItem
分節の選択履歴を戻る Ctrl+Shift+P gotoHistoryBackMenuItem

5. 表示メニュー

表H.4 表示メニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
翻訳済み分節を色づけ   viewMarkTranslatedSegmentsCheckBoxMenuItem
未翻訳分節を色づけ   viewMarkUntranslatedSegmentsCheckBoxMenuItem
原文を表示   viewDisplaySegmentSourceCheckBoxMenuItem
繰り返しのある分節を色づけ   viewMarkNonUniqueSegmentsCheckBoxMenuItem
メモ付き分節を色付け   viewMarkNotedSegmentsCheckBoxMenuItem
ノーブレークスペースを色付け   viewMarkNBSPCheckBoxMenuItem
空白文字を色付け   viewMarkWhitespaceCheckBoxMenuItem
双方向アルゴリズム制御文字を色付け   viewMarkBidiCheckBoxMenuItem
更新情報を表示 / 表示しない   viewDisplayModificationInfoNoneRadioButtonMenuItem
更新情報を表示 / 現在の分節で表示   viewDisplayModificationInfoSelectedRadioButtonMenuItem
更新情報を表示 / すべての分節で表示   viewDisplayModificationInfoAllRadioButtonMenuItem

6. ツールメニュー

表H.5 ツールメニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
タグ検証 Shift+Ctrl+V toolsValidateTagsMenuItem
タグ検証(現在の文書のみ)   toolsSingleValidateTagsMenuItem
翻訳状況   toolsShowStatisticsStandardMenuItem
参考訳文の一致率   toolsShowStatisticsMatchesMenuItem
参考訳文の一致率(ファイル別)   toolsShowStatisticsMatchesPerFileMenuItem

7. 設定メニュー

表H.6 設定メニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
TAB キーで次の分節へ   optionsTabAdvanceCheckBoxMenuItem
終了時に常に確認   optionsAlwaysConfirmQuitCheckBoxMenuItem
機械翻訳    
用語ヒント / 用語ヒントを有効化   optionsTransTipsEnableMenuItem
用語ヒント / 完全一致   optionsTransTipsExactMatchMenuItem
入力補完→用語集...   optionsAutoCompleteGlossaryMenuItem
入力補完→定型文...   optionsAutoCompleteAutoTextMenuItem
入力補完→文字一覧...   optionsAutoCompleteCharTableMenuItem
字体...   optionsFontSelectionMenuItem
ファイルフィルター...   optionsSetupFileFiltersMenuItem
分節化規則...   optionsSentsegMenuItem
綴り確認...   optionsSpellCheckMenuItem
翻訳入力行...   optionsWorkflowMenuItem
タグ検証...   optionsTagValidationMenuItem
チーム...   optionsTeamMenuItem
外部 TMX ファイル...   optionsExtTMXMenuItem
表示...   optionsViewOptionsMenuItem
保存と訳文ファイル生成   optionsSaveOptionsMenuItem
プロキシ認証...   optionsViewOptionsMenuLoginItem
ウインドウを初期位置に復元   optionsRestoreGUIMenuItem

8. ヘルプメニュー

表H.7 ヘルプメニュー

メニュー項目 デフォルトのショートカット メニュー項目コード
取扱説明書... F1 helpContentsMenuItem
OmegaT について...   helpAboutMenuItem
最近の更新履歴...   helpLastChangesMenuItem
ログ...   helpLogMenuItem



[2] キーストローク(ショートカット)の完全な構文定義は、Oracle による次の Java 1.6 技術文書(ページの最後)を参照してください:Java 1.6 keystrokes shortcuts

[3] Mac では、修飾子 meta の代わりに command キーを指定します。

[4] 利用できるキーイベント(キー)の一覧は、Oracle による次の Java 1.6 技術文書を参照してください:Java 1.6 keyEvents description

[5] デフォルトの OmegaT のショートカット定義ファイルは Sourceforge から入手できます:デフォルトの OmegaT ショートカット

Mac 向けのデフォルトの OmegaT のショートカット定義ファイルも Sourceforge から入手できます。それらはすべて「ctrl」の代わりに「meta」を使用しています:デフォルトの Mac 向け OmegaT ショートカット