OmegaT のすべての機能は、編集ウィンドウ上部にあるメニューから実行できます。多くの機能にキーボードショートカットが割り当てられており、それを用いて実行することもできます。ショートカットは[Ctrl]キーと文字キーを同時に押します。他のキーを含めて使用するものもあります。判別しやすいよう、文字キーは大文字で表記します。[Ctrl]キーは Windows で使用します。UNIX や UNIX 系のオペレーティングシステムでは[Ctrl] または [Control]キーが該当します。Mac ユーザーは[cmd]+キーと読み替えてください。Apple キーボードでは、[cmd]キーには「command」またはリンゴ マークが記されています。
必要であれば、既存のショートカットをカスタマイズしたり、新しいショートカットを追加することもできます。詳しくは付録 - ショートカットのカスタマイズを参照してください。
表5.2 プロジェクトメニュー
Ctrl+Shift+N | 新しいプロジェクトを作成し、開きます。ここで表示されるウィンドウは[プロジェクト設定]ダイアログ(詳細は右リンク先を参照)と同じです。6章プロジェクト設定 | |
リモートの OmegaT プロジェクトのローカルコピーを作成します。 | ||
Ctrl+O | すでに作成したプロジェクトを開きます。 | |
最近使用したプロジェクト(デフォルト設定では 5 つまで)にアクセスできます。選択肢のいずれかをクリックすると、現在のプロジェクトを保存して閉じ、選択したプロジェクトを開きます。 | ||
選択したファイルをプロジェクトの source フォルダーにコピーし、その新しいファイルを読み込むために、プロジェクトを再読み込みします。
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入力した URL をもとに MediaWiki 形式のページを開き、編集可能な部分を原文として追加します。 | ||
F5 | 外部からの原文ファイルの変更や、過去資産の翻訳メモリ、用語集、プロジェクト設定の変更を認識させるために、プロジェクト全体を再読み込みします。 | |
Ctrl+Shift+W | それまでの翻訳内容を保存し、プロジェクトを閉じます。 | |
Ctrl+S | 内部翻訳メモリをハードディスクに保存します。OmegaT はデフォルトで 10 分ごとに翻訳を自動保存します。プロジェクトを閉じる時や、OmegaT の終了時も同様です。 | |
Ctrl+D | それまで翻訳した内容をもとに訳文ファイルを生成します。訳文ファイルは、target フォルダーに保存されます。
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Ctrl+D | 翻訳中の現在の文書に対応する訳文ファイルを生成します。 | |
Ctrl+E | プロジェクトの言語や使用フォルダーを変更するためプロジェクト設定ダイアログを表示します。 | |
翻訳対象ファイル一覧ウィンドウを開くか、あるいは閉じます(どの動作をするかは、その時点でウィンドウが開いているかどうかによります)。 | ||
Ctrl+Q | プロジェクトを保存し OmegaT を終了します。まだ一度も手動で保存していなかった場合は、本当に閉じてもよいかどうか確認メッセージが表示されます。 |
多くのプログラムで使える機能(コピー、切り取り、貼り付け)は、このメニューに表示されていませんが、システムのショートカットとして OmegaT でも使用できます。たとえば:
表5.3 コピー/切り取り/貼り付けのショートカット
Ctrl+C | 選択したテキストをクリップボードにコピーします。 | |
Ctrl+X | 選択したテキストを削除し、クリップボードにコピーします。 | |
Ctrl+V | 現在のカーソル位置に、クリップボードにあるテキストを貼り付けます。 |
編集メニューに存在するのは以下の項目です:
表5.4 編集メニュー
Ctrl+Z | 直前の編集が行われる前の状態に戻します。分節の編集が確定された後の場合は、機能しません。 | |
Ctrl+Y | 直前の編集が取り消される前の状態に戻します。分節の編集が確定された後の場合は、機能しません。 | |
Ctrl+R | 現在の訳文分節の全体を、選択されている参考訳文で置き換えます(デフォルトでは最初の参考訳文が選択されています)。 | |
Ctrl+I | 現在のカーソル位置に、選択されている参考訳文を挿入します。もし訳文の一部を選択した状態であれば、その部分を上書きします。 | |
Ctrl+M | 訳文分節を選択した機械翻訳サービスによる翻訳内容に置換します。機械翻訳サービスが有効になっていない場合は、何も行いません(メニューの[設定]→[機械翻訳]を確認してください)。 | |
Ctrl+Shift+R | 現在の訳文分節を、原文の内容に置換します。 | |
Ctrl+Shift+I | 現在の訳文分節のカーソル位置に、原文の内容を挿入します。 | |
Ctrl+Shift+T | 現在の訳文分節のカーソル位置に、訳文に未使用の原文のタグを挿入します。 | |
Ctrl+T | 現在の訳文分節のカーソル位置に、訳文に未使用の原文のタグを 1 つだけ挿入します。 | |
Ctrl+Shift+C | 選択した領域を別のテキストファイルに出力します。選択領域がない場合、現在開いている原文がこのファイルに書き込まれます。OmegaT を閉じるとき、このファイルは空の状態ではなく、通常のクリップボードと同じように機能します。出力された内容は、個人設定フォルダー(「8章OmegaT ファイルとフォルダー」を参照してください)の selection.txt というファイルにコピーされます。
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Ctrl+Shift+G | デフォルトの用語集ファイルに項目を追加します。 | |
Ctrl+F | [検索]ウィンドウを新しく開きます。 | |
Ctrl+K | [検索と置換]ウィンドウを新しく開きます。 | |
Shift+F3(右を参照) | 訳文分節中の選択したテキストに対し、ケースを変更します(すべて小文字→すべて大文字→単語の先頭を大文字に)。[Shift+F3]で、上記3通りを順に切り替えて実行します。テキストを何も選択していない場合、OmegaT はカーソル右にある単語をその場で選択して実行します。 | |
Ctrl+#N | 参考訳文ウィンドウに表示された N 番目の参考訳文を選択します(#N は 1 から 5 の数字)。選択された参考訳文は、現在の分節に対して置換または挿入できます。「参考訳文ウィンドウ」に、色表示を含めた詳細の説明があります。 | |
現在の原文分節に対して複数の対訳が存在し、かつ現在の訳文分節が既定値ではない場合に、現在の訳文分節を既定値に設定します。現在の原文分節に対して1つの対訳しか存在しない場合は、この項目はグレーアウトして選択できません。 | ||
同じ内容の原文分節が複数存在し、それぞれの文脈に応じて異なる対訳が必要になることがあります。このメニュー項目を選ぶと、その訳文は現在の分節固有のものになります。同じ内容の他の原文分節には影響を与えません。 | ||
訳文を削除し、分節を未翻訳の状態にします。 | ||
訳文を空の状態と定義します。訳文ファイルを生成した場合、該当する分節には何も出力されません。編集ウィンドウ上では <空訳文> と表示されます。 | ||
Ctrl+Shift+S | 原文と同じ訳文を登録できます。[設定]→[翻訳入力行...]の[原文と同じ訳文を許可]にチェックが入っていない場合でも、有効です。 |
表5.5 移動メニュー
Ctrl+U | プロジェクトの翻訳メモリにまだ存在していない(未翻訳の)次の分節に移動します。 | |
Ctrl+Shift+U | 未翻訳分節を飛ばして、次の翻訳済み分節に移動します。 | |
Ctrl+N または Enter | 次の分節に移動します。現在の分節がファイル末尾である場合は、次のファイルの最初の分節へ移動します。 | |
Ctrl+P or Ctrl+Enter | 一つ前の分節に移動します。現在の分節がファイル先頭である場合は、前のファイルの末尾の分節へ移動します。 | |
Ctrl+J | 分節を英文字で呼び出すか、または分節番号を入力すれば、対応する分節が開きます。 | |
メモが添付された次の分節を開きます。 | ||
メモが添付された前の分節を開きます。 | ||
Ctrl+Shift+M | 参考訳文ウィンドウ内で選択されている参考訳文に対応する分節へ移動します。 | |
Ctrl+Shift+N | OmegaT は分節を選択した履歴を記憶しています。このコマンドを実行すると、 コマンドによって移動した履歴をたどり、戻る前に選択していた分節へ移動できます。 | |
Ctrl+Shift+P | 1つ前に選択していた分節へ戻ることができます。後で現在の分節に復帰するには、上にある | コマンドを使います。
表5.6 表示メニュー
チェックがある場合、翻訳済みの分節が黄色でハイライト表示されます。 | |
チェックがある場合、未翻訳の分節が紫色でハイライト表示されます。 | |
チェックがある場合、各分節に対応した原文が緑色にハイライト表示されます。チェックがない場合、原文の分節は表示されません。 | |
チェックがある場合、繰り返しのある分節が淡い灰色の文字色で表示されます。 | |
チェックがある場合、メモ付きの分節が水色でハイライト表示されます。この色付けは、[翻訳済み分節を色づけ]や[未翻訳分節を色づけ]よりも優先度が上です。 | |
チェックがある場合、ノーブレークスペース(自動改行しないスペース文字)が灰色の背景色で表示されます。 | |
チェックがある場合、スペース文字が小さな点で表示されます。 | |
チェックがある場合、双方向アルゴリズム制御文字を表示します。 | |
チェックがある場合、(たとえば /tm/auto フォルダー内の TMX ファイルから)自動挿入された全分節の背景を色付けします。色付けは、[設定]→[翻訳入力行...]の[auto フォルダー由来の翻訳かどうかを記録する]にチェックが入っている場合に限り、有効です。auto フォルダーから挿入された通常の翻訳は、オレンジ色で表示されます。それ以外の翻訳は、TMX の種類に応じた異なる色で表示されます。技術的な詳細は、機能改善リクエストを参照してください。 | |
更新情報の表示に関するオプション設定です。[現在の分節で表示]を選ぶと、現在の分節を最後に更新した作業者と更新日時の情報を表示します。[すべての分節で表示」を選ぶと、すべての分節について同様の情報を表示します。[表示しない」を選ぶと、何も表示しません。 |
注:色は配色の
ダイアログから変更できます。表5.7 ツールメニュー
タグ検証」および12章整形されたテキストを扱うを参照してください。 | :整形されたファイルの中で、タグが欠けていたり、位置が変わったりしている箇所がないかを調べます。タグの間違いや不整合の可能性がある分節の一覧が表示されます。詳しくは「|
上記と同じ処理を、翻訳中の現在文書についてのみ実行します。 | |
新しいウィンドウに、プロジェクトの翻訳状況を表示します。これには、プロジェクト全体の翻訳状況と、ファイルごとの翻訳状況が含まれます。 | |
プロジェクトにおける参考訳文の一致率を表示します。これは繰り返し、完全に一致、部分的に一致、一致しないといった基準で分類されており、それぞれについて分節数、単語数、文字数を集計しています。 | |
プロジェクトにおける参考訳文の一致率をファイル別に表示します。これは繰り返し、完全に一致、部分的に一致、一致しないといった基準で分類されており、それぞれについて分節数、単語数、文字数を集計しています。 | |
スクリプト管理用のウィンドウを表示します。このウィンドウ上で、スクリプトフォルダーの指定、スクリプトの編集や実行、ショートカットへの関連付けを行えます。詳しくはスクリプト ウィンドウを参照してください。 |
表5.8 設定メニュー
編集する分節を次へ進めるキーを、デフォルトの | キーの代わりに キーとします。この設定は、中国語、日本語、または朝鮮語のような入力システムの場合に便利です。|
OmegaT を終了する前に、常に確認ダイアログを表示します。 | |
機械翻訳ツールを有効または無効にします。有効な場合、[Ctrl+M]を押すと、現在の分節に機械翻訳の結果を挿入します。 | |
用語集 フォルダー内の TBX ファイル由来)を含む文脈情報の表示を切り替えます。
これ以外の 3 つのオプションについては、TaaS(Terminology as a Service)に関する専用ページで説明しています。 |
オプションは、用語(|
用語ヒント機能と、そのオプションの完全一致を有効または無効にします。用語ヒントが有効な状態では、原文分節に含まれる用語に下線が引かれ、その上で右クリックするとポップアップメニューに用語の対訳が表示されます。対訳をクリックすると、訳文分節のカーソル位置に対訳が挿入されます。[用語ヒント]→[完全一致]にチェックを入れると、語句が完全に一致する用語のみ表示されます。チェックを入れないと、部分一致する用語も表示されます。 | |
をクリックすると、入力補完の用語集ビューの設定を変更できます。 をクリックすると、定型文の設定変更や、定型文の追加と削除ができます。 をクリックすると、文字一覧の設定を変更できます。 |
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表示用の字体を設定するダイアログを表示します。古いコンピュータを使用しており、ウィンドウのサイズ変更が非常に遅いと感じるユーザーは、字体の変更を試してください。詳しくは「その他」の「字体の設定」を参照してください。 | |
ユーザーインターフェースの各部分について、任意の色に変更できます。 定義済みのテーマを簡単に切り替えられるスクリプトも、付属しています。Switch Colour Theme スクリプトを使うと、既定で「ダーク」テーマを設定できます。 |
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ファイルの取り扱いを設定する[ファイルフィルター]ダイアログを表示します。 | |
テキストの分節化を設定する[分節化規則の設定]ダイアログを表示します。 | |
綴り確認機能を組み込み、設定するための[綴り確認機能の設定]ダイアログを表示します。 | |
[翻訳入力行の設定]ダイアログを表示します。 | |
プログラマーの方へ:タグ検証機能はオプションで、プログラミング用の変数(書式指定子)も検証するよう設定することができます。 | |
翻訳した分節の更新情報に記録する更新者名を入力します。 | |
外部の(OmegaT が生成したものではない)TMX ファイルのタグをどのように扱うか、設定します。
また参考訳文の並び替え基準を変更することもできます(結果表示のみの変更です。参考訳文の検索処理には影響しません)。参考訳文表示テンプレート欄を使うと、テンプレート変数を組み合わせることによって、参考訳文をどのように表示するかカスタマイズすることができます。 |
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テキストおよび更新情報の表示に関するオプションを設定できます。 | |
プロジェクトを自動的に保存する間隔を、分と秒で指定します。設定可能な最小間隔は、10 秒です。
また同じダイアログボックス上で、後処理用外部コマンド( した後に実行されます)も設定できます。 |
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プロキシサーバーを使う場合は、ここでユーザー名とパスワードを設定します。 | |
OmegaT で使用する各ウィンドウを、初期位置に戻します。切り離されたり、移動したり、隠れてしまったウィンドウを元の状態に戻したいときに、使用してください。また、OmegaT をバージョンアップし、いくつかのウィンドウが表示されなくなったような場合にも、使用できます。 | |
有効にすると、LanguageTool によって訳文が検査され、文法間違いの可能性のある箇所に青い下線が引かれるようになります。 |
以下のショートカットは、メインウィンドウ上で使用できます。他のウィンドウが前面に表示されている場合、[Esc]を押してそのウィンドウを閉じるか、メインウィンドウを一度クリックして、前面に出してください。
[Ctrl]キーと文字キーを同時に押すと、ショートカットが動作します。他のキーを含めて使用するものもあります。判別しやすいよう、文字キーは大文字で表記します。
[Ctrl]キーは Windows で使用します。UNIX や UNIX 系のオペレーティングシステムでは[Ctrl]または[Control]キーが該当します。Mac ユーザーは と読み替えてください。Apple キーボードでは、 キーには「 」または マークが記されています。
プロジェクト
編集
移動
ウィンドウの参照
その他
表5.10 プロジェクトのショートカット
開く | Ctrl+O | 既存のプロジェクトを選択するウィンドウを表示します。 |
保存 | Ctrl+S | 現在の翻訳内容を、内部翻訳メモリ(プロジェクトの omegat フォルダーにある project_save.tmx )に保存します。
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閉じる | Shift+Ctrl+W | 現在のプロジェクトを閉じます。 |
訳文ファイルを生成 | Ctrl+D | プロジェクトの target フォルダーに訳文ファイルを生成します。また翻訳メモリファイル(level1、level2 および omegat 形式の TMX ファイル)をプロジェクトのルートフォルダーに生成します。 |
プロジェクト設定 | Ctrl+E | プロジェクト設定ダイアログを表示します。設定の変更も行えます。 |
表5.11 編集のショートカット
取り消す | Ctrl+Z | 現在の訳文分節において、直前の編集が行われる前の状態に戻します。 |
やり直す | Ctrl+Y | 現在の訳文分節において、直前の編集操作を再度行います。 |
参考訳文 #N を選択 | Ctrl+#N | #N は1から5までの数字です。現在の分節に対して置換または挿入するために、参考訳文ウィンドウに表示された N 番目の候補を選択します。 |
参考訳文に置換 | Ctrl+R | 現在の訳文分節の内容を、選択されている参考訳文に置換します(デフォルトでは最初の参考訳文が選択されています)。 |
参考訳文を挿入 | Ctrl+I | 現在の訳文分節のカーソル位置に、選択されている参考訳文を挿入します(デフォルトでは最初の参考訳文が選択されています)。 |
原文に置換 | Ctrl+Shift+R | 現在の訳文分節を原文の内容に置換します。 |
原文を挿入 | Ctrl+Shift+I | 現在の訳文分節のカーソル位置に、原文の内容を挿入します。 |
原文のタグを挿入 | Ctrl+Shift+T | 現在の訳文分節のカーソル位置に、原文のタグを挿入します。 |
プロジェクトを検索... | Ctrl+F | 検索ウィンドウを表示します。 |
機械翻訳に置換 | Ctrl+M | 現在の訳文分節を、機械翻訳エンジンによる機械翻訳に置換します。機械翻訳が有効になっていない場合は、何も行いません(メニューの[設定]→[機械翻訳]を確認してください)。 |
選択領域を出力 | Shift+Ctrl+C | 選択した領域を別のテキストファイルに出力します。 |
用語の追加 | Shift+Ctrl+G | デフォルトの用語集ファイルに項目を追加します。 |